小沼ようすけ

yosuke  アー写

小沼ようすけ

海とギターが調和した瑞々しいサウンドで知られる小沼ようすけは、現在までに発売された8枚のアルバムがいずれも好評を博し、日本を代表するジャズ・ギタリストの一人として注目され続けている。1995年、ヘリテージ・ジャズギター・コンペティション日本代表、ナッシュビルで行われた世界大会で3位になったことを皮切りに、1999年、ギブソン・ジャズギター・コンテストにて優勝して、2001年にアルバム「nu jazz」でソニーミュージックよりデビュー。アメリカで流行していたジャムバンド・シーンにリンクしたオルガン・サウンドとファンキーなギターによるグルーヴ・ジャズ・スタイルの作品により、瞬く間に脚光を浴びる存在となった。ジャズ・ギタリストとしての矜恃と真摯に向かい合うべく制作された4作目「スリー・ブライマリー・カラーズ」(2004)では、リチャード・ボナ(b)、アリ・ホーニッグ(dr)と共に三位一体となった真剣勝負を繰り広げ、次世代のジャズ・ギターをリードする新しい個性として名乗りを上げることに成功した。その評価は、日本最大のジャズ・フェスティバル“東京ジャズ”に2005、2006年と2年連続で出演、2007年にはジャカルタで行われたJAVA JAZZ FESTIVALに招待されたことからも窺い知ることができる。同年、小沼はロサンゼルスにて名匠アル・シュミットをエンジニアに迎え、ギターと共に生活の一部としているサーフィンにインスパイアされた6作目「ビューティフル・デイ」を制作。自分色を加えた新しいサウンドは、“サーフ・ミュージックへのジャズからの回答”と評された。以降、サーフ系フェスティバルからの招待や、サーフィン雑誌からのインタヴュー取材など、既成のジャズの殻を打ち破るオリジナリティのあるジャズ・ギタリストの道を歩んでいる。最新作は「ビューティフル・デイ」のコンセプトを発展させて、カリブ諸島グアダループのリズム”グォッカ”を取り入れたダブル・パーカッション編成による”ジャムカ”。